取り組む課題は「地雷問題」

地球上に埋設されている対人地雷の数は、7千万個とも1億個とも言われています。戦争・紛争が終了し、兵士が土地を去った後も地雷はそこに留まり、住民の生活を脅かし続けます。
近年、年間6,000~8,000件の事故が起こっていますが、多くの被害者は一般の市民でありその半数は子どもです。今日も各国の地雷除去作業員は、埋設地雷に近接する大きなリスクを負い、探針棒やシャベルを地雷原に突き立て地雷を探しています。このような前時代的な手法によって地雷除去を続けた場合、地球上のすべての地雷を除去するまでに1,000年もの時間がかかると言われています。

地雷除去ロボットの開発

IOSは、危険で非効率な手作業による地雷除去作業の人的被害をゼロに、かつ作業を迅速化することを目的とし、カンボジアの地雷除去活動の中心的役割を果たしている政府機関CMAC(シーマック。Cambodian Mine Action Centre)と連携し、地雷除去ロボットDMR(Demining Robot)の開発に取りくんできました。2022年11月、5年間の試作開発期間を経て、カンボジア・シェムリアップ州でDMRを使った地雷除去活動が開始されます。IOSはカンボジアでのDMR実用化後、世界中の地雷埋設国・地雷除去実施組織にDMRを供給・販売し、長期にわたり続いていく地雷除去作業を安全・かつ迅速なものに変えていきます。

地雷原跡地再生計画

地雷問題によって開発を阻害されていた地域の経済は疲弊しています。IOS株式会社は、2020年以降、地雷除去が後手に回ってしまいがちな農村部の経済復興に寄与する「地雷原跡地再生計画」を進めています。計画第一号として、カンボジアにウチワサボテン農場を開拓し、先進国市場に価値の高いシードオイルや化粧水を供給する事業を開始しました。